第90回 100年前の古写真

あ、写真バカです。こんにちは。
アンティーク屋さんで古写真が売られていたので買ってみました。

店主氏がイギリスに買い付けに行った際に見つけたもののようで、写真表面に銀が浮いて青光りしているのを見てもわかるとおり、印刷じゃなくてちゃんと銀塩の写真です。
服装や写真の撮り方をみても、おそらく100年以上昔の写真でしょうね。

古写真
アンティークな写真たち

ポストカードサイズの印画紙にプリントされていて、実際に裏に文面が書かれているものもあります(中央下の写真。休暇中に撮られたらしく、「おじさん」宛に「楽しく過ごしてるよ」みたいな意味の英語が書かれています)

こういう家族の写真が古物市場に出回る経路って、いったい何なんでしょうね。
ちょっと前にヴィヴィアン・マイヤーという生前まったく無名で家政婦(というか乳母)
をしながら写真を撮っていた女性のネガがトランクごとごっそり発見されて、
それが凄腕のストリート写真の宝の山で、
写真界にセンセーションを巻き起こしたことがありました。

映画にもなったのでご存じの方もいらっしゃるでしょうか(『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』)。
ヴィヴィアン・マイヤーの場合も、発見者の青年がシカゴの昔の風俗史料を探していて
そのネガを買い上げたらしいですから、他人の家族の写真もそういう価値観で市場に出回るような伝統が、欧米にはあるのかもしれません。

いずれにせよ、びっくりするのは、写真スタジオで撮られたらしい
これらの写真の、ライティングの美しさです。

もちろんストロボや蛍光灯など、強力な人工光のない時代のスタジオですから、自然光なんです。
太陽が直接入らない方角に天井を斜めに切って、大きなガラスをはめ、
やわらかい光が降ってくるように工夫されています。
もちろん暗い雨の日などは撮影できなかったでしょう。
晴れた日でも夕方以降は無理でしょう。
感材(フィルムや感板)の感度も低かったでしょうから、
写る人は何秒か動かずに我慢を強いられたでしょうし。
写る人も撮る人も大変な時代です。
また、そういう緊張感が気品につながるのでしょうけどね。

100年以上昔の撮影ですが、先人の工夫と努力と、
画面に漂うなんとも言えない気品に、学ぶこといっぱいです。

これからも意識して古写真探して集めてみようかと思います。

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